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婚姻届

4人に1人が再婚といわれる今日、女性には100日の再婚禁止期間があると知らない人もいるかもしれません。

このルールを知らないと、スピード再婚に失敗するかもしれません。たとえば、妊娠中に再婚をしてしまうと、子どもの父親が元夫になる可能性があります。

今回は、「再婚禁止期間」をわかりやすく解説し、離婚した人が再婚するまでの平均期間もまとめました。

※2022年12月10日、嫡出推定制度の見直し等を内容とする改正法が成立し、2024年春を目途に改正法が施行される予定です。

まず知るべきこと:100日の再婚禁止期間がある

電卓とカレンダー

離婚後すぐに再婚に向けて動き出す際は、再婚禁止期間に気をつけます。

2017年時点で、女性は離婚から100日経過するまでは再婚ができないと民法第733条第2項で定めています。

これは、生まれた子どもの父親をはっきりするために定めている決まりです。よって、出産しない男性には再婚禁止期間がありません。離婚届の受理が完了した翌日に、婚姻届を出すことも可能です。

しかし、女性も再婚禁止期間には例外的に適用されない、つまり離婚してから100日以内でも再婚できるケースもあります。

■再婚禁止期間(100日)が適用されない条件

  • 妊娠していない(医師の診断書がある)
  • 元夫と再婚する場合
  • 女性が67歳以上の場合(妊娠・出産の可能性が低いため)
  • 夫が3年以上の行方不明(生死不明)によって離婚が成立した場合
  • 再婚禁止期間中に出産している
  • 子宮の全摘出手術を受けている

当てはまる人が多いのは、離婚したときに妊娠していないという条件かと思います。離婚した際に妊娠していないことが証明できれば、女性でもすぐに再婚できます。

これは2016年の民法改正によって認められた権利で、女性がより再婚しやすくなりました。民法改正前はこのような柔軟な対応はできませんでしたが、2016年6月の法改正によって可能となりました。

子どもの父親が裁判所の決定で決まる場合がある

裁判

日本では再婚禁止期間とは別に、離婚後に生まれた子どもの父親を決める法律があります。

下記いずれかの条件に当てはまっている子どもは、元夫が父親(実親)の扱いになります。

■元夫が父親となる条件

  • 元夫との結婚から200日以内に生まれた子ども
  • 離婚後300日以内に生まれた子ども

民法772条「嫡出推定」より

子どもの妊娠期間が10ヶ月=約300日なので、それが基準になっていると考えられます。

ややこしいのは、もしこれらを知らずに再婚して(=役所で婚姻届が受理されてしまって)、万が一上記いずれかの期間中に子どもが生まれた場合です。

その場合、実親は元夫か現在の夫かどうかは、裁判所が決定することになります。母親自身や夫には決定権がないので、注意が必要です。

2019年から、「嫡出推定」の見直しが必要だという議論が始まりました。

離婚後300日以内に生まれた子どもを「元夫の子ども」と戸籍に残さないために、出生届を出さない母親がいることが社会問題になっているからです。その場合、子どもは無戸籍となってしまいます。

※2022年12月10日、嫡出推定制度の見直し等を内容とする改正法が成立し、同月16日に公布されました。この法律が施行されると、
・婚姻の解消等の日から300日以内に子が生まれた場合であっても、母が前夫以外の男性と再婚した後に生まれた子は、再婚後の夫の子と推定する
女性の再婚禁止期間を廃止
・これまでは夫のみに認められていた嫡出否認権を、子及び母にも認める
・嫡出否認の訴えの出訴期間を1年から3年に伸長
などが認められることになります。

再婚するまでの平均期間

離婚から再婚までの期間

2020年の政府統計を見ると、1年未満のスピード再婚と、10年以上後の熟年再婚が多いという、極端な傾向があります。

特に近年は、熟年再婚が大幅に増えてきています。

特にここ40~50年では、3年未満で再婚する人がどんどん減っており、それと変わる形で熟年再婚が増えてきています(→熟年再婚の注意点)。

■女性の離婚から再婚までの期間

1年未満 :12.7%
1~2年 :12.3%
2~3年 :10.4%
3~4年 :9.1%
4~5年 :7.7%
5~6年 :6.5%
6~7年 :5.3%
7~8年 :4.6%
8~9年 :3.8%
9~10年 :3.3%
10年以上:24.2%

離婚した女性の約2.5割は、10年以上経ってから再婚をしています。

女性の社会進出によってキャリア女性が増えたことで、一人でも十分生活できるようになったことも影響しているかもしれません(→バツイチ女性の再婚について)。

■男性の離婚から再婚までの期間

1年未満 :14.6%
1~2年 :13%
2~3年 :11.2%
3~4年 :9%
4~5年 :7.9%
5~6年 :6.5%
6~7年 :5.4%
7~8年 :4.6%
8~9年 :3.7%
9~10年 :3.1%
10年以上:20.9%

男性は女性より2年未満に再婚する割合が少し高めです。

バツイチ男性は、女性以上に「離婚後の寂しさに耐えられない」とよく聞きますが、そのような男性心理もあって再婚が早いのかもしれません。

(婚姻中に不倫をしている、とは思いたくないですね…)

期間別:再婚した人の声

会話する女性

実際に離婚を経験した人のネット上の口コミを、再婚した期間ごとに見てみました。

まずは、2年未満にスピード再婚をした人の声です。

■再婚までの期間が2年未満だった人の声

・29歳で別居、31歳で離婚。その翌月からお見合いパーティに参加し、3ヵ月後に今の主人と出会いました。離婚当時は、「自分はこれからどうなるんだろう・・・」と目の前が真っ暗になる思いでした。とにかく、動けば何とかなります!

・離婚して2か月後に知り合った4つ年上で初婚の人と30歳で再婚しました。離婚を元夫から言い出されたことで自分に自信がなくなり不安でいっぱいでしたが友達から「どん底まで落ちたら後は上がるだけ」という励まし(?)を受けて、自分からあれこれ行動してみました。

離婚前に別居を経験した人や、周囲の励ましを受けることができた人は、気持ちを切り替えて再婚に踏み切れているようです。

最近ではネット婚活で気軽に異性と繋がれたり、再婚者向けプランがある結婚相談所もあるので、もう一度結婚するチャンスを掴みやすい環境です。

次に、3~5年ほどで再婚した人の声です。

■再婚までの期間が3~5年だった人の声

・しばらくはどん底に凹み、心身共にボロボロになりましたが、2年後に素直で、真っ直ぐで、私のことを大事に大事にしてくれる今の彼に出会い、また再婚を考えられるようになりました。離婚して3年の今年、元夫の何百倍(笑)も素敵な彼と再婚します。

・私は離婚のダメージがあまりにも大きくて、離婚直後は夜は毎日泣いていました。すぐにパートナーが欲しいとはとても思えませんでした。ただ「自分のためにも、別れた夫のためにも、絶対に幸せになろう」と心に決めて、ひたすら仕事にうちこんでいましたね。そうしたら、仕事先で今の夫に出会いました。

離婚直後は悲しみが大きく、すぐに再婚に目を向けることができなかったという意見が多かったです。

立ち直ってから自然と現在の夫と出会ったという人もいました。

婚活ではなく、仕事プライベートの人間関係から恋愛結婚をするとなると、結婚まで数年かかるケースが多いのかと思います(→恋愛結婚について)。

最後に、離婚から5年以上経ってから再婚した人の声です。

■再婚までの期間が5年以上だった人の声

・離婚して3年目くらいからお付き合いして、子供の成長を待ってっていう感じかな。すぐ再婚ならまた失敗しそうですが、いろいろ経験積んでの再婚でしたので、成長したかも。

しばらくオトコはこりごり!と思っていたのですが今の夫に押し切られ35くらいから付き合うように。それでも再婚にはなかなか踏み切れず、3年近くは同居。

子持ちの人は、育児の状況なども踏まえて再婚したいと考える人も多いようです。

離婚から立ち直っても、仕事と育児を両立してきた自立した人は、再婚に対しても冷静に判断をするのかもしれません。

また、離婚してから新しい男性と交際までいっても、結婚生活にトラウマができてしまった人はすぐに再婚には踏み切れなかったという声も。

再婚してもう一度幸せに

結婚式を迎えるカップル

前述の通り、スピード再婚をする際は再婚禁止期間に気をつける必要があります。

しかし、法律が変わって女性も再婚がしやすくなった今、もう一度幸せな結婚生活にチャレンジしてほしいと思っています。

一度結婚をしたということは、どんな形であれ一人の男性に選んでもらったことがあるという価値です。

今度は素敵な男性と夫婦になれるよう、再婚の応援をしていきたいです。

次は、誠実な男性の見分け方に関する記事です。