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マタハラ

マタハラはマタニティー・ハラスメント(Maternity Harassment)の略称で、妊娠や出産に対するハラスメント行為のことを指します。

女性の社会進出が進み、結婚や妊娠というライフイベントを経験するキャリア女性が増えたことで問題になってきています。

一方、パタハラはパタニティー・ハラスメント(Paternity Harassment)といって、男性が育休などを取得することに対するハラスメント行為です。

イクメンという言葉が広まった一方で、パタハラという言葉も生まれています。

また、関連するハラスメント用語で、マリハラという言葉もあります。

マリハラとはマリッジ・ハラスメント(Marriage Harassment)の略で、「結婚しないの?」と聞いて気分を害する行為です。

今回は、現代人を悩ませるマタハラとパタハラ、そしてマリハラの対策についてまとめました。

マタハラ(マタニティ・ハラスメント)とは

上司に怒られる女性社員

マタハラとは、妊娠や出産を理由に不当な扱いを受けることを指します。

具体的には、下記のような対応が当てはまります。

■マタハラ例

  • 産休・育休は取れないと言われた
  • 退職するよう指示された
  • 正社員からパート(非正規雇用)になるように言われた
  • 契約社員・派遣社員だったが、妊娠を理由に契約更新を打ち切られた
  • 減給された
  • あからさまな配置転換をされた

厚生労働省はホームページにてマタハラが違法だと明記しています。

また、妊娠以外にも妊娠検診切迫流産つわりなどを理由に仕事を休むことで上記のような扱いを受けることも、マタハラに当てはまります。

男性が受ける「パタハラ」もある

上司に怒られる部下

ちなみに、父親の育児参加に対して不当な発言や対応をするパタハラ(パタニティー・ハラスメント)という言葉もあります。

父親として育休を取得したり、育児のためにフレックスタイム時短で勤務することを認めないことを指します。

パタハラという言葉の誕生に、まだ企業がイクメン向けの体制作りに追いついていない現状が見えます。

一方、厚生労働省では、男性も育休を取りやすくするために助成金制度を導入しています。

男性労働者に育児休業を取得させた事業主に最大72万円の助成金を出す、出生時両立支援コースというものを設けています。

勤め先がこの制度に当てはまるかどうか、確認してみると良いと思います。

マタハラ・パタハラの対策

スーツの男性

マタハラ・パタハラは、男女雇用機会均等法に反する違法行為です。

もし上司からマタハラ・パタハラを受けたときは、人事労務関係の部署に直接相談したり、各都道府県の労働局に相談するようにします。

事態の悪化やもみ消しを防ぐために、ハラスメントを受けた上司より上の立場、もしくは外部機関に相談して対処法を調べることをおすすめします。

特に、都道府県労働局は匿名無料相談ができる上に、会社への事実確認や調停などの援助を行ってくれるケースもあります。

→都道府県労働局の連絡先一覧(PDFデータ、8ページ目に全記載)

マリハラ(マリッジ・ハラスメント)とは

困る女性

マリハラは、結婚をしていないことに言及することで相手を傷付ける行為を指します。

■マリハラ発言例

・まだ結婚しないの?

・なんで結婚しないの?

・もういい歳なのになんで独身なの?

・早く結婚すればいいのに

・だから結婚もできないんだよ

日本ではまだまだ結婚して一人前という考えや、結婚がステータスという考えが残っています。

このような発言は昔から根強くあったと考えられますが、ハラスメントの意識が高まってきたことでマリハラという言葉が生まれました。

マリハラは職場だけでなく、家庭内でも起こります。

親や親戚がしつこく結婚しないのかと聞いたり、結婚をしろと言ってくることでストレスを溜める人が増えています。

帰省するとマリハラがつらくて、家に帰るのが嫌になってしまう人もいます。

最近は親が子どものかわりにお見合いセッティングなどを行う代理婚活も増えてきていますが、親本位の婚活は失敗しやすいので注意が必要です。

マリハラの対処法

悩む女性

マタハラやパタハラと違い、マリハラは法律で禁じられているわけではないので自分で対策する必要があります。

ただし、「余計なお世話です!」とストレートに言うと人間関係が悪くなってしまう可能性があるので、意外と返答は難しいです。

特に聞いてきた相手が既婚者だと、結婚自体を否定することを言わない方が無難です。

カドが立ちにくい返答の一例をまとめてみました。

「良い方がいればしたいですね」
恋人がいなくて婚活中の場合は、「良い方がいればしたいです」と言っておくと、思わぬ紹介をしてもらえる可能性があります。
「ご縁ですから」
すぐに結婚する気がない場合は、「こういうのはご縁ですしね」とやんわり返すと、うまくかわしやすいです。
「まだまだ未熟者なので」
キャリアを優先したい時期であれば、仕事で結果を出して胸を張れるようになったら~と言うのも、上司などにおすすめです。
「現時点では結婚は考えていない」
あまりにもしつこく聞かれる場合は、結婚をする気がないことを率直に伝えるのも手です。感情的にならず、冷静に伝えると良いです。

特に、一般的に結婚適齢期と言われやすいアラサー年代で独身だと、いろいろな人が尋ねてくるかもしれません。

マリハラ経験者の話を聞いていると、特に職場や家庭での既婚者からのプレッシャーが多いようです。

結婚する気がないとしても、結婚についてネガティブな発言(結婚が良いものと思えない、子どもが欲しくないなど)をすると、険悪になったり強く反論を受けたりする可能性があります。

相手が「結婚はするべき!」と強い価値観を持っている場合ほど、結婚について否定しないように返答するとかわしやすいです。

次は、独身女性のお金・老後事情に関するコラム記事です。