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シニアカップル

女優の夏木マリさんや桃井かおりさん、歌手の小林幸子さんなど、熟年結婚をする芸能人が目立つようになってきました。

しかし、熟年結婚は芸能人だけのものではなくなってきています。

近年、日本全体でアラフィフ、アラカン(アラ還=60歳前後)で結婚する、いわゆる晩婚カップルが増加しています。

たとえば、2019年の人口動態調査では、アラフィフの初婚件数は19,798件もあります。

これは33年前と比べると、夫は8.7倍、妻は2.8倍に増えています。

「結婚には憧れるけど、この年になってからじゃ…」
「育児も終わったから、再婚も考えてみたいかも…」

と、悩んでいる方に知ってもらいたい熟年結婚のメリットとデメリットを、対策も含めてまとめました。

熟年結婚のメリットは、新鮮さと安定

料理をするシニアカップル

熟年結婚のメリットは、若いカップルにはないメリットがたくさんあります。

ひとつは、安定した関係性と新鮮な恋愛を楽しめることです。

若いうちに結婚した夫婦は、何十年も経つと恋愛感情は落ち着いてきます。

同じパートナーと何年、何十年も一緒にいると、誰しもドキドキすることはなくなっていきます。

これは、恋愛中に分泌量が増えると言われるドーパミンなどの脳内物質が、3年ほど経つと元通りになるという科学的根拠からも言われています。

しかし、晩婚の夫婦は交際してから日が浅いので、新鮮な恋愛感情を楽しめます。

実際に、熟年結婚をした夫婦は、仲睦まじくデートをすることも多いです。

一方、お互い仕事なども頑張ってきて精神的・経済的に自立した大人なので、安定感のある恋愛もできます。

まさにいいとこ取りのような恋愛が楽しめるのは、熟年結婚ならではのメリットです。

アラフィフ・アラカンの人は、フレッシュな大人の恋愛を楽しめる特権があると言えます。

スペックにとらわれない、心安らぐ恋愛

シニア夫婦

結婚相談所のパートナーエージェントが50~69歳の独身男女2,000人に行なったアンケートでは、パートナーにしたい人で一番多かった回答は「心の支えになってくれる人」でした。

若い世代が結婚相手に求める条件に多いのは、一般的に年収や家事です。

これらの条件を抑えて、内面を重視する回答が多数を占めたのは、シニアならではの価値観です。

熟年結婚を考える女性は、すでに自分で生計を立てられている人も多いので、そこまで相手に収入を求めません。

男性にしても、独身で一人暮らしの生活が長いと、ある程度の家事は自分でこなしているので、女性に全部やってもらいたいと考えないのかもしれません。

そのようなスペック面よりもむしろ、独身生活で感じていた寂しさや不安を癒やしてくれるような、心でつながることができる恋愛を求める傾向があります。

これも、晩婚ならではの素敵な点だと思います。

孤独死をする可能性が下がる

暗い部屋

老後の孤独死が怖いと思い始めたことをきっかけに、熟年結婚を考える人も多いです。

孤独死は今や社会問題になっており、一人暮らしの高齢者が人知れず亡くなっていたというケースはあとを絶ちません。

高齢になっていくと自分の親や親戚が先に亡くなったり、疎遠になったりしやすいので、こまめに連絡を取り合わないと社会的に孤立するリスクは高まります。

熟年結婚をすれば、パートナーやその親族とも家族になるので、人のつながりが広がり、孤独死を避けやすいです。

社会的なつながりが広がることは、結婚で得られる安心感の一つです。

経済的に安定する

旅行をするシニア夫婦

熟年夫婦の多くは、お互い長く働いてきて経済的にも余裕がある人が多いです。

さらに、結婚して一緒に暮らし始めると生活費の節約もできるので、さらに安定した結婚生活を送りやすいです。

特に、シニアまで初婚で働いてきた人は貯金もある人が多いので、生活に困ることは少ないと思います。

夫婦で旅行に行ったり、一緒に住む家の内装やリフォームを楽しんだりといったプチ贅沢も、一緒にできるかもしれません。

年金だけの一人暮らしは不安という人も、結婚をすると豊かな生活が送れるメリットがあります。

お互いの健康状態をチェックできる

ウォーキングをする熟年夫婦

シニア世代になると、何かしらの持病を持っていたり、健康の不安を感じることが多くなります。

熟年結婚によって一緒に暮らすと、お互いで健康管理がしやすくなります。

たとえば、一緒に食事内容に気をつけたり、自分では気付きにくい体調の変化に気づいてもらったりと、支え合うことができます。

健康のために、一緒にウォーキングなどの運動を始める熟年夫婦も多いです。

また、万が一具合が悪くなった場合もパートナーに病院へ連れて行ってもらえます。

一緒に医師からの説明を聞いて、治療内容や今後気をつけることを二人で聞けることも、シニア層にとっては安心感があります。

入院時の手続きも、夫婦=親族であれはスムーズに進めることができるというメリットもあります。

子どもを作るか、作らないかの選択

赤ちゃんを抱く女性

最近は医療の発展によって、熟年結婚でも子どもを作ることが可能になりました。

ただし、自然に妊娠することは非常に難しいので、体外受精や卵子提供なども視野に入れて、地道な治療を行う必要があります。

治療費もかかるので、金銭面とお互いの意思について相談をしておくと安心です。

子どもが作りたいというお互いの思いがあれば、頑張って妊活を始めるのももちろんありです。

子どもは作らないと割り切って、お互いのセカンドライフの幸せを追求するのも素敵な夫婦のあり方だと思います。

最近は、熟年結婚だけでなく若い夫婦でも子どもを作らない共働き夫婦(「DINKs(ダブルインカム・ノーキッズ)」と言います)が増えてきています。

デメリットは、親の介護や相続など

通帳と電卓

熟年結婚のデメリットは、二人を取り巻く家族や資産など、周囲の問題が多くなります。

パートナーの親の老老介護

老々介護

パートナーの親が要介護だった場合、結婚生活だけでなく親の介護生活が始まる可能性があります。

熟年結婚をするとなるとパートナーの親も高齢なので、何かしらの介護が必要になっている可能性が高いです。

熟年結婚ができたけど、新婚生活を楽しむ前に相手の親の介護生活が始まってしまった…というケースは、実際に多いです。

結婚した後の暮らし方に大きく関わってくるので、結婚前に相手の親の健康状況などを聞いておくと安心です。

そして、もし介護が大変そうだと感じた場合は、介護サービスを利用できそうかどうかも確認しておきたいところです。

親が要介護状態だったとしても、介護サービスを使うことに反対しなければ、負担が減ります。

財産の問題

子どもがいる場合や、死別によって離婚をした人は、財産分与についてもトラブルが起こりやすいです。

再婚者の子どもは、本来子どもがすべて相続するはずだった財産を再婚者に半分割り振ることになるので、子どもが再婚に反対することがあります。

また、前のパートナーと死別し、遺族年金をもらっている場合は、再婚をするともらえなくなるので注意が必要です。

お墓の問題

前のパートナーと死別した後に再婚をしている場合は、どのお墓に納骨をするかも十分に話し合っておく必要があります。

たとえば、夫が前妻と死別して、夫の墓に前妻の納骨をしている場合、新妻はどのお墓に入るのかが難しい問題になります。

今までは前妻と一緒に夫のお墓に納骨するケースが多かったですが、家族や妻(本人)が抵抗感を持つ人もいます。

どのお墓に納骨するかというルールや法律はないので、パートナーや親族が納得できる形を模索する必要があります。

熟年結婚のトラブルを回避するために

手をつなぐシニア夫婦

せっかく巡り会えたパートナーと熟年結婚をするなら、自分たちも親族もハッピーになるに越したことはありません。

トラブルを避けるために、下記のような対策を取っておくと安心です。

■熟年夫婦の身辺トラブル対策

  • 再婚前に子どもや家族と話し合う
  • 収入から遺族年金がなくなる想定をしておく
  • 遺言を書いておく
再婚前に子どもや家族と話し合う
子どもがいる場合は、相続の問題再婚に賛同してくれるかを事前に話し合っておくのが良いと思います。最近は、再婚を考えている人がいると打ち明け、交際中の相手と子どもをパートナーに会わせる人も増えています。
遺族年金がなくなる想定をしておく
死別の場合は、再婚した後に遺族年金がもらえなくなることを想定しておくことを忘れないようにします。結婚後の家計イメージをより具体的に持てるので、セカンドライフの計画も立てやすいかと思います。
遺言を書いておく
自分の意志で相続についての遺書を正式に書いておくことで、自分が先立ったあとに相手や家族が相続関係で疲弊しないように守ることができます。

特に遺言について、再婚の場合は親族関係が複雑になるので相続についても揉めやすいです。

不安な人は、弁護士事務所などで専門家の助言を受けながら作成するのもおすすめです。

熟年結婚をあきらめないで

シニア夫婦

前述の通り、熟年結婚には乗り越える壁も多いです。

しかし、たくさんの経験をしてきたシニア同士でしかできない大人の恋愛の形は、とても素敵です。

最近では芸能人の晩婚が増えてきたこともあり、アラフィフ・アラカンの結婚のイメージも良くなってきています。

今から恋愛をすることに悩んでいる人は、一歩踏み出してみることでセカンドライフがより豊かになるかもしれません。

次は、シニア向けプランがある結婚相談所の比較記事です。